ヘリ墜落現場で、写真家・石川真生さんのプロ根性
ルポ写真家・石川真生さんの人生や青春が詰まった全8シリーズの集大成『沖縄ソウル』が、宜野湾・普天基地に隣接した佐喜眞美術館にて一挙公開。
またドキュメンタリー映像作家・本田孝義さんが彼女の取材現場に密着しドキュメントするというコラボレーションも館内放映中。
8/14(土)は、150点以上に及ぶ彼女の作品について、ご本人の説明など聞きながら展覧会場をまわるという。石川真生さんには、一度会ってお話してみたかったので、こんな絶好な機会はない。
先日、関係者からの告知を頂いた際に、即答で取材申込をさせて頂いた。
沖国大に軍用ヘリが墜落したその翌日に、石川真生さんとお会いするというのも不思議なご縁だ。
ところで、その事件当日は、真生さんはどうしていたのだろう。
事件直後、間もなく連絡を受けた石川真生さんは、佐喜眞美術館内で準備作業を行っている最中でカメラは持参していなかった。
しかし、カメラを取りに帰る時間などはない。たまたま、美術館がある宜野湾市内に居たので、とにかく一刻も早く現場に駆けつけることにした。
体ひとつで現場に駆けつけたが、カメラ機材は無い。そこでひらめいたのは、なんと『使い捨てカメラ』で撮るという究極の手段だった。
事件を撮る為には、格好をつけている場合では無かった。現場の様子を一刻も早く伝える為に、一般市民が報道機関にケータイMovieで送ったボケボケ映像が全国版TVに流れる、そんな時代だ。
“写真家として活動21年。不覚にもカメラ機材がないまま現場に駆けつけたが、まさか『使い捨てカメラ』を使うなんて夢にも思わなかったよ”と振り返る。
使い捨てカメラ4本を使い撮影。その日中に現像(モノクロ現像するため名護へ)・紙焼き・パネル貼りを徹夜作業で行い、翌日には会場の作品群の中に展示した。(写真左側)
とても、使い捨てカメラで撮った作品には見えないし、この事件の写真も、しっかりと全体の作品群の一部として収まっている事に驚かされた。
そしてそのプロ根性に敬服する。
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■『「沖縄ソウル」石川真生×本田孝義』
■日時:8月11日(水)〜30日(月) 9:30〜17:00
■場所:佐喜眞美術館(MAPなどはHPにて)
http://sakima.art.museum/
■入場料:前売/大人650円、 当日/大人700円 中高600円 小人300円
■「沖縄ソウル 石川真生×本田孝義」HP
http://okrp.at.infoseek.co.jp
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