島の観光シンポジウム@伊是名
先週、伊是名島で島の観光シンポジウムが行われ、各業界から、主要旅行業者が数社、旅行関連媒体を手掛ける大手出版社、そして沖縄関連情報サイトからはRIKが出席した。
まずは、業者さんにも島の魅力を十分に知って欲しいと、日中は島出身の名ガイドによる島内観光。普段は室内に入ることができない国指定重要文化財の銘刈家で、町長をはじめ島の皆さんとの昼食会。縁側に腰掛け、ゆるやかな風を受けながらの食事はまたおいしい。
字伊是名の昔ながらの集落を歩くとあることに気が付く。曲がり角がすべて丸くゆるやかだ。角がない街並みって魅力的だと思う。
島の観光名所巡りのあとは再び銘刈家に戻り、ぶくぶくー茶をご馳走に。また、ぶくぶくー茶を立てるという貴重な体験もさせてもらった。
夕方からは、講演会、意見交換会が開かれた。県や伊是名村は、プロの意見やアイデアに期待していたはずだが、各業者からの反応は意外だった。
“はじめて島に訪れました”のようなコメントが多かったのには正直驚いた。事前アンケートは前もって届いていたはずだし、島がなぜプロフェッショナルを呼んだのかが分からないワケはないだろう。
また、旅を提案するプロのはずなのに…、余暇を利用してでも各地を巡って学び、こちらから提案してゆく側ではないのか?“よく知りませんでした”だなんて、ちょっと恥ずかしくて言えないと思うんだけど。
いくつかのアイデアを提案させて頂いたりしたが、島にはまるで何もないというようないくつかのコメントも気になった。業者はやはりマスでしか考えないのか?
“何も無いではなく、そこが魅力なんだ”とは島で観光業を営むある経営者。
島の魅力は、そこで暮らす人々が一番知っているわけだが、我々のほうこそ力不足で伊是名島に対して申し訳がない。
「これからも伊是名は、新しく何かを建てるとかではなく、今ある人材と自然を活かして観光に力を入れてゆきたい」と村長が締め括った最後の言葉が印象に残る。
離島ならではの良さが残っている稀少な島、伊是名島は魅力がいっぱいだった。
5月14〜15日(土日)の1泊2日で、島の観光大使・名嘉ボクネンと巡る伊是名島ツアーが予定されている。小さい頃から島の自然を遊び相手にしてきたボクネンさんとの島旅は、“この島の魅力”を存分に体験できるだろう。
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コメント
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今日、森口カツ著「子乞い」を読み終えました。神奈川から鳩間島に来た中学生は「この島にはなにもない。ビルもないし・・・・。でも島自体は小さいけど、とても(世界が)広い。内地は島は大きくても自分の住んでいるところは狭い。」言った。
有料施設を巡る団体ツアーを提案するのは楽でしょうね。しかし、リピーターを生むのは無理かな。
ところで「瑠璃の島」という鳩間島を舞台にしたドラマが放映されます。
投稿: コロリ | 2005.03.16 21:48
有料施設みたいなのは内地にもありますからね。
内地に無いのは、大自然です。
それを求めて、都会から旅をされて来るかたもいらっしゃいますものね。
たまには、コンビニの無い不便さもいいのではないかと。
昔はそうでしたからね。
都会では失われてしまったもの。
たとえば、地域や人との関わりとか、自然とか、
それが残っているのが魅力ですよね。
投稿: KUWA | 2005.03.17 06:39
まったくです。
ぼくが何度も沖縄にいくようになったのは、「自然・人・文化」に関心をもったからだと思います。そうでなければリピーターにはならないだろうなあ。
こいつらは限りがなくてねえ。どうも抜けられません。
投稿: コロリ | 2005.03.17 23:13