琉球八社・金武宮
金武宮の鍾乳洞は、現在、金武酒造所の貯蔵庫でもある。つい先日、仕事仲間のKさんが取材で訪れてみたいということになり、その下見に伺った。
そこは観音寺の境内の中にあった。右手にその鍾乳洞がある。入口に向かう途中、猫が近づいてきた。どうやら、僕らを案内してくれるらしい。
僕らよりも先に先にと先導して“こっちだよ”と案内くれているかのようで、階段途中のいくつかの祠の前ではポイントだよといわんばかりに立ち止まりながら、地下深い階段下までずっとガイドしてくれた。
いつも運良く、取材先では“スーパーガイド”に巡り合わせることが多いが、動物に案内してもらうのはさすがに初めてだと思う。ツイているのには変わりない。ありがとう。
さらにそこから奥に進んだところに貯蔵庫がある。そこまでどころか、その奥のボトルキープ棚のほうまで案内してくれた。そして、ピタッと止まってうずくまり始めたところで僕らも足を止める。
“今日はここまでなんだね”と思いながらその先に進むのは遠慮した。(写真上)
お陰様で撮影も無事終了し、受付に戻って猫に世話してもらった話をすると、
「不思議ですね。あの猫は2日前に突然現れて、追い払っても戻ってくるんですよ。他にも猫はいますけど、鍾乳洞の中まで一緒に潜ってゆくのは今回がはじめての事ですよ…」とのこと。
「一緒というよりは、何メーターか先を歩いては先導してくれたんですよ」と言うと、顔色が少し変わるのを僕らは見逃さず。でも余計なことは言うのはやめ、そして猫にも感謝。
「今日は、戦時中にあの鍾乳洞で生き延びたおばあさんが訊ねてきたんですよ」「つい先日には、戦時中にあそこで生まれたというかたもいらっしゃってね」などなど。
あの鍾乳洞はかつては水も豊かで、それが命の源にもなったのだろう。現在では、地上の環境の変化で水脈が途絶えてしまっているらしい。そんな環境の中でも、今も龍神は宿っているのだろうか。
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【琉球八社・金武宮】ここの鍾乳洞には大蛇(龍神)伝説があり、それを鎮めたのは、大和から唐に向かう途中に流れついた僧侶・日秀上人。その日秀上人によって、洞窟(金武宮)のすぐ隣に建てたお寺が観音寺(16世紀)。こうやってお寺と神社が数百年同居している。
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コメント
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金武観音堂は以前ブログに書いた記憶が・・・
ということで、掘り起こしてトラックバックおくらせていだたきました。
それにしても猫が案内とは、すごいですねー。
投稿: pyo | 2006.05.10 12:37
ちょっとやせっぽちの猫ちゃんでした。
御礼に、あとで田芋まんじゅうを少しプレゼント。
同行したKさんは、「この子、“おいしい、おいしい〜”ってしゃべっているよ」って^^。
そのKさん、追加取材で昨日再び工場見学などで訪れたらしいのですが、この日も洞窟に入ったらしく、でも猫の案内はもう無かったそうです。あの日限り(笑)。
ところで、pyoさんは2004年からいろんなブログサービスを利用していたんですね。
僕も、その頃から、このNiftyのココログで
『シマウタ37.6度 〜沖縄からの微熱な話題〜』を続けています。
話題様々ですけど、皆様、どうぞおつきあいくださいませ。
投稿: KUWA | 2006.05.10 12:57