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2007.10.31

宇宙からみた伊平屋島から。キジムナー通信

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沖縄各地でキジムナーの呼び名がいろいろあるけど、
伊平屋の野甫島ではフィーフィーと呼ぶらしい。

あるイベントの撮影でこの島に伺っていたのだけど、
立ち寄ってみたかった場所のひとつが、フィーフィーが
住んでいたといわれるフィーフィーガマ。
その海はほかにはみられないほどの美しさ。

ところが、この野甫島、どうやら空港建設の予定が
浮かび上がっているようす。
フィーフィーが訴えたかったのはこのこと?
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月曜日にはある本の紹介をする予定なのだけど、
そこで、『宇宙からみた伊平屋島』というページがあった。
フィーフィーからのメッセージを人間はどう受け取る?

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2007.10.25

燃ゆる首里城・再び

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この物語『燃ゆる首里城 〜龍の球伝説と未来からの使者〜』とは、フィクションを通り越す想像力で舞台が展開してゆく。

第3代・尚真王(第2尚氏王統)の時代に時空を飛び越え、沖縄に伝わる羽衣伝説の天女は宇宙からの使者であったとの設定で、
また実際の王府の史書には、尚真王の第2夫人はその天女の娘と書き残されている部分とも絡めながら。

そして宇宙空間をくぐり抜けてこの沖縄(琉球)にいったい何を求めてきたのかというと、中国に伝わる龍の球伝説まで登場する。

昔々、この琉球とは中国の人からみて宝珠をかかえた龍体で、その如意玉の宝珠を巡って異星人までがこの琉球に飛来してきたのではという大スペクタル。
(そしてその時、琉球(古琉球)の人々は…?)

それはまるで琉球の古層にアクセスし魂が動かされたかのような、とても思いつきで出来上がったものではないような、ファンタジーを超えた想像力。

脚本の鍵山直子さんをはじめ、舞台に立った子ども達のコメントも交え、ご紹介させて頂きます。
http://ryuqspecial.ti-da.net/e1800335.html

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2007.10.24

SOS・島の未来は誰のもの?

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ある雑誌の企画で、
「沖縄の地元誌編集長がお届けする那覇ガイド」で、
著名県産雑誌編集部や名物編集人にまじって、
沖縄系WEBではryuQが担当することに。

那覇といえば、国際通りや新都心、
ちょっと裏通りも確かに面白い。

でも、独自の視点でどこかといえば、“小禄”。
ではなぜ小禄かというと、“那覇空港”をクローズアップ。
旅人はもちろん、沖縄から本土に旅立つ玄関口・那覇空港。

ふつうに那覇空港についての紹介ガイドのほか、
自分が担当するのは、那覇空港である小禄大嶺について、
その土地や故郷を失っても大嶺の人々の営みや
歴史・文化を紹介するという、
自分達らしいスタイルでガイドすることに。

那覇空港内にわずかに残された場所には、
グスクやカー(涌川)など大嶺の聖地のほか、
竜宮神が奉られている大嶺岬は、
今も大嶺の漁師さんたちの漁場として
大事にされている場所であり、

かつては、中国から爬龍船と共に土地の神様が
渡ってきたといわれる場所で、浜で地バーリーが
行われていたもっとも大嶺らしい景観が今もあり、
大嶺の人々は、公民館の屋上から眺めたり、
その屋上に拝所を作って遙拝しているのだ。

しかし、取材を進めてみると、
そのわずかに残された昔ながらの景観も
グスクの丘も、すべて埋め立てられようとしていた。
那覇空港の拡張計画のこと。

つい先日、新聞朝刊に2面見開きの大きな意見広告があり、
観光客誘致のため、空港拡張について賛同を呼びかけたものが
大々的に掲載されていたが、どういう埋め立て案かについては
図面や地図は載っていなかった。

そこで入手した資料によると、
4案のうち3案が、大嶺岬や大嶺グスクまですべて埋め立て…

その地域のかたにお話を伺うと、
「その話以前に、大嶺の土地は戦前に強制没収され、
 今もその補償などは一切ないんですよ」という。

きっかけは、ふつうに雑誌の取材のはずだったが、
どうやら、また“沖縄”からのSOSのようだ。

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2007.10.22

ミラクル。琉球八社・安里八幡でフェーヌシマ

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まったく予定には無かったのにそこに吸い寄せられるように
辿り着く事ってありませんか?

昨日、なぜか琉球八社の安里八幡宮に足が向かうことになり
辿り着くと、大祭が行われていました。

会場内では菊酒が振る舞われており、沖縄空手など
奉納芸能が行われていて、しばらく眺めていたのですが、
まずはお参りをしないことには、と境内に上がると、
「あら、まぁお久しぶり」とそこでお声を掛けてくださった
のは、大御所ジャズシンガーの与世山澄子さん。
彼女もたまたま、今年はじめてお参りに来られた
のだそうです。

僕もまたタイミングで、それも今辿りついたばかりに
「このあともうすぐ、伝統芸能のフェーヌシマがありますよ」
とのこと。

一度でいいから、安里のフェーヌシマを
本拠地の安里八幡宮で観てみたいと願っていたところ。
「それは幸運でしたね」とは、日本三大八幡宮 鶴岡八幡から
来られていたかた。その方もまた偶然にここへ。
「八幡宮には、第15代応神天皇と玉依姫が祀られている
はずですよ」と、八幡について色々教えてくださった。

そう、琉球八社のうち、熊野権現以外を祀っているお宮は
ここ、安里八幡宮のみ。

八幡宮は、源氏(源氏の先祖は清和天皇)の氏神。

第1尚氏王統 最後の王・尚徳王とも縁のあるお宮で、
尚徳王の神号は、八幡按司。

第1尚氏に縁の伊平屋島に渡る前に、またしてもミラクル。

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2007.10.19

島人・池田卓の“有言実行”

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船浮といえば、西表島でもっとも西の果てにあり、
陸地なのに陸路は無く、船が唯一の交通手段となっている
「陸の孤島」といわれる地。

ここで生まれ育った池田卓さんが
何年も前から、島で新しいお祭りを興そうと
でもなんど考えても、そんな費用もなく……、
そして、ついに構想7年目となった今年、
「祭りやります!」と、公言して動きはじめました。

“有言実行”。
それは自分への誓いでもあるけど、
表に口に出していうことで、協力者が現れたり、
内に想っていただけよりも、イメージが具体的な形になって
現実的になっていったそうです。

手作りの新しいお祭りを作ろうと思ったわけは、
スペシャル・インタビュー記事にてご紹介します。
http://ryuqspecial.ti-da.net/e1791531.html

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2007.10.18

亀田大毅とスピリッツ・NORAとNARA

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野良犬のようなファイトを煽ったのは
そもそも、マスコミとかだったんでは?
では、誰がそれを求めてきたんだろうって、
きのうの亀田親子の記者会見をみて思う。

そこに、スポーツ精神や武道の心が無くなったら
精神の宿らない肉体は、荒んだものにしかならないのかも。
それが、一気に表面化したとき、人は拒否反応を示した。

ファイトとかスピリッツといえば、
昨日、映画『NARA(奈良美智との旅の記憶)』をみて、
クリエイター魂に引火した。
野良犬のような寂しさから出発した創作は
筆をもってもロッカーなのかもしれない。

いつも“原点”が大事なのかなって思う。

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2007.10.16

伊平屋ムーンライトマラソン祈願祭と天照

ジャニーズの沖縄公演に続き、
緊張感いっぱいの真剣勝負な撮影仕事になりそうなのが、
伊平屋ムーンライトマラソンの公式カメラマンとしての案件。

以前のジョイアスロン取材で撮影した写真等をご評価くださり
今回の正式なオファーに至ったとのこと。

特に今回は、日本唯一の夜のマラソン大会というだけに
かなり難しそうなのが夜にかけての撮影。

伊平屋島へ渡るのも初めてのことでもあり、
期待と、緊張感もいっしょに大会へと挑むことになる。

北谷でムーンライトマラソンについての打ち合わせのあと、
この中部に、伊平屋のクマヤー洞窟と同じクマヤー拝所がある
とお聞きし、大会関係者とお参りに。
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3年ぶりの大会が無事成功し、
撮影もまた無事にその仕事を果たせるよう頑張らせて頂く
ことを祈願。

実はこの日、伊平屋島のほうでも、
大会に向けての祈願祭をおこなっていたのでした。

「KUWAさんが、クマヤー拝所にお参りしたいと
おっしゃっていたので、この日を選びました」
と、H部長。

なぜ、中部にクマヤーがあることを彼はご存知なのか?
「実は大会の記念Tシャツが完成した時に、
撮影場所を探していたら、知り合いの子どもから
“自然のあるところなら、洞窟があるよ”と
連れていってもらったところが、なんとそこが
伊平屋と同名のクマヤー洞窟だったんですよ!」
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伊平屋、“照るしの島”。
その名をアマテラス(天照大神)からとったといわれ、
伊平屋のクマヤー洞窟は、“天の岩戸伝説”の地。

それから、伊平屋では第1尚氏のさらに古い家系図を
辿ったとのこと。また、興味深いお話を伺うことに。

そしてこの中部のクマヤー洞窟のほうは、
十十空襲の時に、地元の人たちを護った場所でもあるそうだ。

那覇大綱もまた十十空襲の鎮魂の綱だけど、
さて、ちょうど伊平屋の大会の時には、
琉球の王の即位に関係したという綾門大綱が
復興される日。

ひとつずつ、パズルのピースがつながっていくかのよう。
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2007.10.12

黒帯とパンクと久米36姓

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映画『黒帯』の取材こぼれ話。

主演された剛柔流空手の明武館館長・八木明人さんは、
その甘いマスクからは、
格闘家のような尖った殺気(例えば亀田兄弟)は無く、
どちらかといえば韓流スター的な、やわらかな雰囲気に包まれています。

なのに胴着に黒帯をしめて、道場で型を構え始めると
表情がきりっと別人のように変わるのです。

さらに、意外性をみせる点としては、
パンクバンド『琉球フリースタイル』の
ヴォーカリストであることも注目。

激しさは微塵も感じさせず、
“動”というよりも“静”なのですが、

沖縄のパンクバンドの中でも老舗に入り、
結成12年になるバンドの中心人物。

もちろん、ステージではシャウトするそうですよ。

上記写真からはそれを感じさせませんが、
燃えるような激しさを、静かに内に秘めているようです。
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“陰”と“陽”をお持ちのようです。
(またそれが“空手”なのだとも)

さて、その写真の背景に見覚えはないでしょうか?
明日から、いよいよ那覇まつりですが、
那覇大綱曳で演舞される久米の旗頭の飾りの部分です。

明武館は代々、久米の旗頭を担当しているそうなので
那覇大綱曳本番の旗頭では、その勇ましい演舞を
観ることができるチャンスかもしれませんね。

そして、久米といえば久米36姓だそうで、
「自分の祖先のルーツは中国なのかな?」
ともおっしゃっていましたが、
空手の先祖も、もとはといえば中国なのだそうです。

詳しくは、映画『黒帯』インタビューにて
・前編→http://ryuqspecial.ti-da.net/e1776340.html
・後編→http://ryuqspecial.ti-da.net/e1776415.html

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2007.10.09

高志保の馬舞

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読谷ならではの郷土芸能を堪能できた民俗芸能祭では
たとえば、この『馬舞』なども印象的でした。

締太鼓を高くあげ、その太鼓をなんと足で蹴り上げて打ち鳴らすのです。
その所作はシンプルではあるのですが、1曲が長いこともあり、かなりの運動量を消費するようでした。

ですのでそれを舞うのは青年たち。スタミナが必要だから青年が舞うのではなく、青年がある年齢になるとそれを舞う順番が巡ってくるようです。
知念知名にみられる『胡蝶の舞い』も青年たちが舞い、その運動量もまたもの凄いですが、それにも通じるかも。

また高志保では、青年会のエイサーでも地元の伝統芸能・馬舞の所作をとりいれ、唐船ドーイでは太鼓を蹴り上げるそうですよ。
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さらにその背後のほうでは、馬の頭部を腰につけた京太郎芸能が同時に踊られるのもまた特徴的です。
泡瀬の京太郎、辻のジュリ馬、竹富の種子取祭での馬舞などと同系統のものの様です。

読谷もまた、棒や獅子舞のほかにも、
儀間の南ヌ島など、地域ごとに個性ある芸能がシマの伝統として息づいていました。
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2007.10.07

いざ、読谷村民俗芸能祭

きのうは、台風15号の影響で、
那覇大綱曳などは延期。
もうひとつの楽しみだった読谷村民俗芸能祭は
野外開催予定を雨天なのでホール移動して開催となり、
各字のとても素晴らしい演舞を見学することが出来ました。

手持ちのカメラはコンパクトデジカメのGRデジタル。
このカメラ、単焦点レンズで広角の24mmのみ。
たまたま空いていたのが前方の席だったので
そのまま座席から動かず撮ってみることに。

この日、取材ではなかったのでゆっくり見学できたのは幸い。
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さて、ところで、この字渡慶次の村踊りの南嶽節に注目。
解説によれば戦後生まれとのことでしたが、
その構えは石川エンサーの手踊りにも通じるものがあり、
また、手踊りエイサーの世冨慶エイサー(名護)
源流は、瀬底エイサー説と、読谷説とあり、
その雰囲気を感じさせてくれるものでした。

▽参考記事:
世冨慶エイサー
http://ryuqspecial.ti-da.net/e1727422.html
石川エンサー
http://ryuqspecial.ti-da.net/e1739088.html

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2007.10.06

“空”の手舞、黒帯の心

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沖縄で空手というとあたりまえに沖縄空手のことだけど、
全国的には空手といえば、フルコンタクト空手の
極真やK1がよく知られるところ。

派手なノックアウト(KO)シーンが要求される今の時代に
空手のルーツである沖縄空手は、護身のための術。
「空手に先手なし。自分から先に相手を攻撃してはならない」
というキーワードが、6日から上映の映画『黒帯』の核。

これって凄いことだと思いませんか。

相手が武器を持って向かってこようとするのに対して、
今時、素手で、しかも相手が仕掛けてこない限り
手出しはしないって、究極の平和の精神ですよね。

相手を徹底的に潰す派手なシーンが人気な時代、
もしそのまま空手の魂が無くなったらそれはただの攻撃マシーン。
今だからこそ、空手(“空”の手舞)の精神を忘れないことが大切なのかも。

元々、K1のルーツは沖縄空手にあり。
派手なK1を興した正道会館初代館長は元々極真空手出身で
その極真空手を創設した大山倍達はなんと剛柔流の出身。
剛柔流空手は、那覇手(なはてぃー)から。

昨日は、剛柔流明武館館長の八木明人さんにお話を伺いしました。
(近日中に沖縄WEBマガジン『ryuQ』に掲載予定)
そして初日の今日は、舞台挨拶と空手演舞もあるそうですよ。

(沖縄先行上映は、桜坂劇場にて)
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2007.10.03

9.29県民大会レポート

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全国各紙の朝刊やNHKニュースなどで報道された沖縄の9.29。
この日、11万6千人もの人たちが集った。

「実際にあった歴史をねじ曲げようとしないで」

もし1行でも誤った修正が加えられてしまうとしたら、
あの悲惨な過去は歴史から消されてしまうのだろうか。
そして未来に何をしようというのだろう。

このままではいけないと、
県民130万人のうち約10人にひとりが
ひとつの想いを寄せたのでした。

9.29の現場を、ryuQではレポーターKEN子さんの感性でお届けします。
http://ryuq.ti-da.net/

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2007.10.01

4人の9.29

9.29といえば、やっぱり県民大会。
11万6千人もの人々が集結。

すぐ横で行われていたジャニーズ系ライブ
の超満員だった計4日間のフル動員数の約10倍が
わずか1日のほんの2時間のうちに集いました。

人が長蛇で並ぶバス停や渋滞で、
時間内に会場まで着かなかった人たちの数を入れると、
12万人は軽く超えていたようです。

・この日の様子をKEN子さんが彼女の視点でレポートし
 写真は、知花竜海くんも提供くださるとの事で、
 ryuQに近日掲載予定です!

・同じ日、今帰仁村謝名の4年に一度の豊年祭の
 操り獅子の取材のため吉沢直美さんがryuQで取材レポート。

・また夜は那覇市で開催された注目のロック・イベントに
 PORCO&みのりんのコンビが取材。

・そして僕は、名護で10年活動しているバンドの
 インタビュー取材も兼ねて名護市へ。そのほか、
“珊瑚を護ろう”という趣旨のイベントにも
 友人Sさんからチケットを譲って頂いて入場。
 入口にはパネル展示がありましたが、
 ちょっと残念だったのは、このイベントの主催者からの挨拶
 などは特に無し。チラシなどの配布も無かったと思います。
 どこまで本気だったのかはわかりませんし、
 その気持ちはなかなか伝わってこなかったのですが
 ライブそのものは素敵なものでした。

イベントを見届けた後、今帰仁で取材中の吉沢さん達と合流。
4人それぞれの9.29を、これから続々とレポート予定です!
http://ryuq.ti-da.net/

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