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2009.09.30

3日籠もる

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外には一歩も出ず、もう3日も経ちました。
ずっと籠もって行者の如く執筆していました。そして脱稿!

先月、約2週間にわたって沿岸線429kmに及ぶ上五島を
ぐるっとまわってきました。入り組んだリアス式海岸の
湾岸線をまるで全てなぞるかのように廻り、
「こんなに深い浦々にまで集落と教会があるなんて」と
驚いたものでした。250年も続いた弾圧と迫害から逃れ、
また大村藩からの移住政策で渡ってきたキリシタンが
信仰を隠すため潜伏して暮らすには、荒地を開拓するしか
なく、僻地に小さな集落ができていった事が伺われます。

五島各地で行われた弾圧がどれくらいのものだったのか、
自分の手元には聞き取り調査した手記(40年前に出版)
があるのですが、それは壮絶なものです。

1868年、五島久賀島では、わずか6坪の小屋に200人の
キリシタンが詰め込まれ(その惨状はここには書けません)
8カ月もの間に42名が死亡。
五島各地で起きた残酷な事件が海外まで伝わり、
外交によって、日本の禁教令が解かれていくきっかけ
の一つになりました。(この事件から5年後の1872年に)

1877年には、フランスから派遣されてきた宣教師が
各地へ渡り、キリシタンの暮らす各集落に教会が
建てられていきます。

上五島(中通島・若松島・頭ケ島)だけで29もの教会
が現在も信仰の場としてあるのは、そのような歴史が
背景にあります。

五島の教会はその地域のご先祖方が苦労して作って残
してきた信仰の証。それがシンボル化したものでした。
(→つづく/取材記事の番外編が始まりました)

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2009.09.24

次は、県立博物館・美術館にて、写真展開催!

県立博物館・美術館にて写真展開催
明日から、沖縄県立博物館・美術館にて、
写真展に出展します!
金城盛弘トリビュート写真展[9/25(金)〜10/4(日)]の中で、
桑村ヒロシのコーナーは、題名『シマとの対話』です。

(“シマ”とは“地球”= 心のふるさと)

写真詩集『シマとの対話【琉球メッセージ】』から、
大判プリントとなって大きく展示されます。

本の中ではモノクロ作品だったものが、
写真展ではカラー写真として色鮮やかに甦ります。

また、本には収録されていない写真も何点かあり、
昨年のてんぶす那覇での写真展にはなかった最新プリント
が20点以上展示されていますので、どうぞお楽しみに!

※それから、沖縄県立博物館・美術館内の
 ミュージアム・ショップで、
 写真詩集『シマとの対話』も同時販売中です。
 それも会期中のみの限定販売となっていますので
 よろしければどうぞお求めください。

※沖縄県立博物館・美術館1F・県民ギャラリーにて
 入場無料です。

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2009.09.22

国際平和デーOKINAWA

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きのう、9.21は世界的に『国際平和デー』でした。
平和を讃え、祝い、祈念する日として、
“今ここに一人ひとりの心を集めて”平和で健康な地球で
あることを願い、そして感謝する日。

沖縄ではその前日のイヴの日に、国際平和デーOKINAWAの
地球への感謝を捧げるお祭りが行われました。
→ http://ryuqspecial.ti-da.net/e2581439.html
(国連事務総長からのメッセージも全文掲載)

また9.21は偶然にも同時多発的に『お笑い米軍基地』公演
『ピースミュージックフェスタ』なども行われました。
そしてまた、それらの現場をすべて巡ることになるとは!

国際平和デーOKINAWAでは、
「一人ひとりの力は弱いかもしれませんが、でも、
本当に力強い力は一人ひとりにある」。
 と、金城さんが語った言葉とか、

「“一人ひとりが凄い可能性を持っている”という事を信じ、
そしてそれを宣言していきましょう」。
 と、井上さんが語った言葉に同感。

ではなぜ“宣言”するのかというと、
宣言することによって自分の中からもう一歩踏み出せたり
します。

他(外)に向かって宣言ではなく、内(体内)に呼びかける事
で、内にある“凄い可能性”が起きあがるかのようで。

ぜひ、自分の可能性を信じてみよう!

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2009.09.18

五島列島の「音」

(c)photo_by_KUWA
先日、五島列島を旅しながら取材している最中に、
五島ならではの“音”があるのに気が付いた。

 教会の鐘の音。
 聖母マリア像の聖なる泉・ルルドから流れる水の音。
 鳶の鳴き声。
 島の早朝、虫の音。
 波で洗われた石ころが転がる音。
 遠浅の砂浜の波際の音。
 九州商船のフェリーの汽笛。

どれもが懐かしい、ふるさとの音。
その音のひとつひとつに、写真をつけて合わせてみた。

美しい島。島々の音が聞こえてくる。
「心の中に響く、ふるさとの音」って、いいものですね。

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2009.09.16

フォーマ(護摩)で燃えゆくもの

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どこまでが仕事なのかわからない程に、日常で起こる全てがミッションだと思えるような日々がずっと続いている。

(立ちはだかるように)目の前にやってくる物事は、
その人がこなせるはずのものが、課題としてやってくるかのよう。だから必ずきっと達成できる。いつもそう信じているから、山のように降りかかるほどの幾つもの案件が重なりながらも、何とかそれらの任務を無事果たせているのかなとも思う。

先日は、在沖奄美郷友会関係の芸能大会の映像撮影を公式記録させて頂いたり(最近はムービーまで撮影するようになった)、
そしてまた大変珍しいところでは、
世界最古のヒンズー教の、フォーマ(homa)という
儀式を、ボランティア撮影させて頂く機会に恵まれた。

フォーマとは、仏教でいう“護摩焚き”のこと。

元々の語源がフォーマで、日本語になまって“護摩(ごま)”といわれるようになったのだとか。

供物を焚いて天上界に奉納するという護摩のほか、
自分の中の煩悩や業を燃やすという内護摩というのも
あるのだそうです。
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ミッションを邪魔するものがもしあるとしたら、
それは自分(己自身)の煩悩なのかなと思う。

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2009.09.13

出版記念イベント&宮古のポストカード展へ

ジュンク堂那覇店
メルマガ『てぃーだブロガーズ・マガジン』でも告知した写真詩集『シマとの対話【琉球メッセージ】』の出版記念イベントについてですが、
10月にジュンク堂(那覇店)で開催予定となりました!

平田大一のライブ&トークイベント、そしてサイン会。
(※また詳細については、決定次第、再度お知らせします)

ぴん座2009
それから、宮古島市平良で開催予定のポストカード展
『ぴん座2009』に、今回出品することになりました!
(9.20〜9.27/会場ギャラリーうえすやー/平良市)

写真詩集『シマとの対話【琉球メッセージ】』に掲載された
写真の中から何点かピックアップし、ポストカードになって
また身近なものになりました!

本の中では、モノクロ作品だった写真も、
ポストカードではカラー写真となって、
印象がまた違ったものになっているのでどうぞお楽しみに。

また会場では、写真詩集『シマとの対話【琉球メッセージ】』
も限定販売しますので、宮古島のみなさま、どうぞご覧に
なってください。

※『シマとの対話【琉球メッセージ】』の本をお買い上げの
お客さまには、ポストカード3枚セットを無料プレゼント!
→ http://pinza.ti-da.net

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2009.09.03

旧盆におもう

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今日は旧盆の送りの日。
今回は、地元五島列島を長期取材することになって、
それがまた自分のルーツを辿ることに繋がっていく。

1556年 18代五島藩主宇久純定もキリシタンだったが、
(1587年に豊臣秀吉がバテレン追放令を発令)
1626年 22代盛利からはキリシタンの入島を規制。
(このころからキリシタンは潜伏せざるを得なくなる)
1797年 28代盛運は大村藩主に農民移住を要請、
この時、3千人近くのキリシタンが五島に渡ったが…。
厳しい弾圧の歴史が明治初期まで続く。
1873年(明治6年) に明治政府によってようやく信教の自由
が認められるが、五島は遅れ迫害が続いたという。
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大村藩の外海から五島列島へ渡ったであろう御先祖がた。
明治6年まで何百年もの弾圧が続いた中で、
よくぞ命をつないでくださったと、旧盆におもう。


今日のryuQは『旧盆エイサー』です。
 五島にも念仏踊りがあり、五島家(宇久家)始祖の宇久島
 に伝わる『カインココ』が五島の念仏踊りの発祥。
 福江島ではカインココに対し、
 振りも飾りも小さめの『チャンココ』となった。

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今日は何の日

ライセンス

写真詩集を出版しました。

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